カラフルなミュージカル映画だなぁ、ぐらいに思ってて人の勧めもあり何気なくみたら、カラフルなミュージカル映画ではあるのだけど、扱うものが(そもそも旧作が？)人種問題、社会運動とシリアスだった。
60年代はポップスの時代である一方で、キング牧師なんかの公民権運動の時代でもあるんですね。
黒人によるデモの中で一人先頭にたつ白人の小肥り女子トレイシーを英雄的感動的に描いているけど、今だったらまぁネットの構造が働いて割と袋叩きにされるんだろうなぁと、なんだかなぁと思った。(とはいえこっちでは指名手配されてるのでおあいこか)。個人による社会運動への参加…がなにかとホットなご時世で、今作られるなら、こうサラッとは感動的に流せないシーンだと、感じた。
というかペシミストなのか、ホラーばっか見ているからか、いつ誰が撃たれるか、どんな大悲劇が起こるかと気が気でなかった。痛快とされる終盤も、激昂するヴェルマがいつ流血沙汰を起こすか分かったものじゃない、誰が死ぬんだ、火でも放つか、とソワソワしてしまいました。
しかしながら、思想を体現するようなダンスとご機嫌なナンバー、めくるめくブラックミュージックとポップなカルチャーに、
最高、Yeah、と満喫しました。Yeah！
