2022年 鑑賞 22-251-30
NHK BSプレミアム にて
細川貂々先生のコミックエッセイを原作に、「陽はまた昇る」「半落ち」「四日間の奇蹟」等の佐々部清監督による、クレーム係の仕事をバリバリこなし、毎朝お弁当まで作るツレこと幹夫(堺雅人さん)は、ある朝イグアナのイグに「食欲が羨ましい」とか、ゴミ箱の前で「これみんな要らないんだよね」とつぶやくと、翌朝幹夫は真顔で「死にたい」と呟き、病院に行って診察を受けたところ 心因性うつ病と診断され、売れない漫画家の妻のハルさんこと晴子(宮﨑あおいさん)と共に送る闘病生活を描くドラマ作品。
ー ガンバらないという魔法と夫婦愛 ー
深夜ドラマで見た某ドラマで凄く衝撃を受けた作品がある。発達障害という病気を知った。で、発達障害の妻の夫が漫画家さんのアシスタントで、最終回で妻の日常を漫画にしてデビューするのだが... 難病のパートナーが漫画家という点はこの作品に似ている(男女逆転だが)...
イグアナへの言葉、ゴミ収集場所前での言葉、名前の漢字について、食欲のなさ... これは前兆ではなかったんだな... ある程度進行してたのね... 前兆はあった... 味を感じにくい、腰が痛い、いびき、眠れない... そして...
“割れなかったから今ここにある 割れなかった事に価値があるってこと?”
“会社が病気治してくれるの? 会社を辞めないなら離婚する”
ツレとハルさんの覚悟、辞表届じゃなくて手書きの退職届、ハルさんの本気とマイナス思考、ツレとの出会いとハルさんの気持ち、漫画は自由で豊かだと言ったツレとハルさん漫画だけ描きなよとプロポーズしたツレ、納豆好きのツレと納豆の臭いが嫌いなハルさん、レコードとイグアナのイグと夫婦、はしご髙、日記、「僕はたぶんこれからもこんな事の繰り返しだよ だからハルさんはハルさんのペースで生活して欲しい」、「ハルさんまで病気になる」、「病人が人の心配しない!」、「大丈夫! ツレに納豆食べさせても私は食べないから!」
“よくこんなのにずっと耐えていたねぇ 明日から乗らなくていいんだよ 今までありがとう”
ツレの出社最期の日、夫婦で同じ電車、満員電車、「ツレは偉いよ」、「ハルさんにそう言われると 僕は嬉しいよ」、満員電車で泣き出すツレ、アップデート、ハルさんのイラストの招待状、幹事とその後の離婚、5年も経てば色々ある、ツレ会社を辞める、電話はいきなりだから怖い、ハネた後ろ髪、昼寝、あの上からのカット好き!、「僕は爬虫類になりたい... 」、「爬虫類になったらこんな風に温ったくないんだぞ!」、「申し訳ないよぉ... 」
“静かに見守って欲しいのに どうして土足で踏み込むのかなぁ... ”
ツレの兄和夫(津田寛治さん)の来訪、「どう頑張ればいいんだよ... 」、ガサツな和夫とハルさんの表情とツレの叫び、「ハ虫類嫌いお断り」の張り紙、眠り続けるツレ、「私ってちっちゃいなぁ... 」、「あの天井のシミ イグに似てない?」、「ハルさんに感謝してるよ ごめんね できないけど」
“眠り王子の魔法が解けた でも鬱病という魔法はかかったままだ”
“鬱病は誰でもかかる だから風邪みたいなものだと言う人がいる だとしたらこの不思議さはまるで宇宙人の風邪 宇宙風邪だ”
ツレは家事を始めるも... 、「ハルさんに褒められても嬉しくない」、「そういう事言う... 」、宇宙風邪、治りかけが一番怖い、自殺、鬱病になった意味、「ガンバらなくていいんですよ 辛かったらガンバらなくていいんです そのままでいいんです」、「うちの旦那鬱病なんです でも私ガンバらないって決めたんです」、「亀が亀を飼ってどうするの?」、「大丈夫だよ 私仕事するから 漫画描く それが一番好きだから」、水槽越しの2人めっちゃいいっ!、「昔ツレが言ったじゃない! ハルさんは絶対に漫画家でやっていけるって」
“ツレがうつになりまして 仕事を下さい!”
漫画の持ち込み、鬱病経験者の編集者、言えた自分が嬉しかった、「ハルさんは強くなったね」、「これからもっと強くなるよ だってイグやチビ(亀)もいるしね」、ツレの元いた会社の倒産、はしご髙とハルさんの追い込み、風呂場のツレと... 、「僕はここにいていいのかな?」ツレの吐露と「ツレはここにいていいんだよ ごめんねツレ」ハルさんの愛
“作家さんが本当に描きたいものを描けばいいんですよ 失礼な事を聞くけど この間の連載描きたくて描いていましたか? 編集者はねそういう作家の気分がわかるんですよ”
読者アンケートは言い訳、「描きたいことはこんな近くにあったんだ」、「晴れたり曇ったり 泣き笑いの人生だ」、「寒椿が咲いた 割れずにあること それがうれしい」、「2年振りの結婚同窓会に出たいと言ったのはツレだった... 」
本当の夫婦、本当の家族とは考えた後半だった!教会でのツレとハルさんのお話泣いた!最後の展開の畳み掛けも凄く良かった!ツレがうつになったからこその気づき、観ているこちら側の気づき本当に辛い時は無理しない、ガンバらない、耐えないことを心に、生きていこうと、そう思った!鬱は恥ずかしいものと思っている方に観て欲しい!私もそうでした!目から鱗が落ちました!
大杉漣さん、余貴美子さん、 田山涼成さん、吹越満さん、津田寛治さん、吉田羊さん、中野裕太さん、伊嵜充則さん、犬塚弘さんと脇も超豪華な作品だった!
「ガンバらないぞ!」
「今まで心配をかけている妻のために治したいって思っていたんです でも今は自分のために治りたいんです 他の誰かのためじゃなくて」