shimiyo1024

河口のshimiyo1024のレビュー・感想・評価

河口(1961年製作の映画)
4.4
20211129、2回目
鑑賞経験を重ねたせいか、初回、かなり食らった時よりからは薄まっていたので4.5→4.4

そしてこれを観る前『観賞用男性』で杉浦直樹を再認識したばかりであったが、河口も良い役だったんだなぁと

〜〜〜〜〜

これは面白すぎる
女は二度生まれる+女の勲章みたい
ただし女の勲章の田宮と違い、カタブツで有能ビジネスパートナーに徹する山村の飄々とした切れ者キャラ造形良すぎた 個人的に女の勲章のベスト田宮と同じく、ベスト山村といえる
つっつき合いながらも、各々の利益追求でもって信頼で結ばれた岡田と山村の関係、めちゃ良かった

全体的な質感も自分の好きな大映作品に近い
やはりこういうヒリヒリするシリアスと諧謔のバランスが好きだ
岡田さん2作目だけど本当に好きになった、もしいま若くして存在してても一番勝負できる顔だと思う、めちゃハァハァしながら観てた

美術商という題材も初めてで興味深かった

都市描写も大満足、特に一部のゲリラ撮影と思われる銀座シーンはめちゃ良かった

金で結ばれる男女関係、恋心、男のプライドや見栄、女の自立心、そういった感情というものが全くもって結局のところ一時の迷いの連続、移ろいゆくものであるというその様をこれでもかと描いていて良かった

岡田が三崎に封筒の中身がいくらか問うて自分の価値判断が金に毒されてると自覚したところが一番エモかった

これはソフト化されてほしい…
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