井上靖の原作を権藤利英が脚色、中村登が監督した文芸作品。滝沢の葬儀で、岡田の回想。岡田に画商となるよう勧めてくれた山村聰。様々な男が「彼女の体を通り抜ける。男は彼女を愛し、裏切るわけではない。これか…
>>続きを読む人は、真に愛した人の為なら、その人の為に去れるものなのだろうか。
「あの人は藝術しか信用していない」
女ばかりじゃなく人間というものを誰も信用していない男。
松竹らしいしっとりとした女性映画。
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出てくる場所々々が今でも訪れることのできるところであり、“東京”を存分に楽しめる懐古的作品。銀座にイーストサイドという喫茶があったのかと思い調べたが、やはりインターネット出現以前に消失していたようで…
>>続きを読むやっていることは妾稼業に入ったことをきっかけに通常の男女の関係を手に入れることが出来なくなった女性のメロドラマなのに、出演する名優たちのやりすぎない絶妙な塩梅の喜劇的演技によって哀しくてどこか可笑し…
>>続きを読む画商・岡田茉莉子と山村聡の掛け合いが面白く笑える映画だが、そうは言ってもあまりに茉莉子の映画であって、これ!という画面がないような気はする。ただモヤがかかった横浜の港を捉えたターナー的、いやちょっと…
>>続きを読む勝ち気で幼い、あだっぽい魅力を放つ女。性はあっても愛はない関係に絡まりながら前へ進む姿は、気高く、可愛らしい。実業に身を入れろと説く男との奇妙な関係が、少しずつ女の成長を促す。流れ着いた、美とカネは…
>>続きを読む傑作。
最も美しい時期の岡田茉莉子がフィルムに収められている。
美術顧問の山村聰は、明らかにゲイとして描かれている。
井上靖原作、そして栄えていた時期の沼津駅と千本浜が厚田雄春のカメラにとらえられて…