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宇宙戦艦ヤマト <劇場版>のmitakosamaのレビュー・感想・評価

3.4
1大ブームを築いたヤマトの1作目。今作はテレビシリーズ26話の総集編なのでだいぶ駆け足な印象。
まぁそれを踏まえても舛田利雄の編集が上手いとは思えない。ナレーションが多くて説明的でダイジェスト感が否めないもんな。

ガミラスの遊星爆弾攻撃により放射能汚染で地上に住めなくなった地球。イスカンダルからのメッセージにより放射能除去装置を受諾するため、古代進らは宇宙戦艦ヤマトに乗り組み旅立つ。
デスラー総統のもと、ガミラスの猛攻に耐えイスカンダルへ行き地球を救う。

まぁ、今なら普通に3部作で制作するだろうね。
1.地球の危機・ヤマト発進から冥王星まで。
2.ドメルの七色星団との戦い。
3.ガラミス星の戦い、イスカンダル到着、地球へ帰還。

今作はどうしても一つ一つのエピソードが浅いが、それでも中盤のドメルとの艦隊戦は燃える。ヤマト最大の見せ場だよな。だってドリルミサイルを波動砲にぶち込むんだぜ。
このシーンはテレビの再放送でも最も白熱して見た記憶があるわ。

そしてスターシャの生存編と死亡編の2パターンが制作される。個人的には死亡編の方が好みなのだが、冒頭の古代守のシーンの回収を考えると生存編の方が理には適っているんだよな。

構成は沖田と古代進を中心に編集しているので他のキャラクターは脇役にならざるを得ない。だから森雪が後半で急に古代と仲良くなるのは唐突としか言い様が無いな。
それに序盤の旧日本軍海の戦艦大和の説明も蛇足だ。ココ削ってもっと必要なシーンを入れるべきでしょ。

ヤマトという作品は第二次大戦の戦記物の色合いが強いんでSFテイストとのミスマッチこそが最大の特色なのだが、戦艦大和のエピソードを入れた事でより顕著になる。
このミスマッチこそヤマトの真骨頂なのだが、個人的にはSFらしからぬこのテイストはあまり受け入れ辛いんだよな。
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