ちゃい

狩人の夜のちゃいのレビュー・感想・評価

狩人の夜(1955年製作の映画)
4.0
ハリーはまさしく夜の狩人で、狩人が動物を殺すように人を躊躇なく殺すことができる。それ示すためかこの映画には動物のカットが多い。
ハリーに関してはLOVE とHATEのタトゥーを思いついた時点でキャラ付けとして大成功だろう。

白黒映画ということもあり影による描写の巧さが一際目立つ。影は自由自在に大きさ、暗さをコントロールできるのでその者の存在の大きさ、心の陰りなどを端的に説明できる。
本作では特に影のコントロールが絶妙だった、ハリー・パウエルのもつ恐ろしさを増長させていた。
またこの映画の凄いところは単なる勧善懲悪に留まらず、民衆の愚かさにも焦点を当てているところにあると思う。

利己的にではなく、子どもの目線に立ったレイチェルだけがハリーの本性を見破れた。

利他の心、子どもを守ることの大切さを学べるいい映画。ほっこりした。
ちゃい

ちゃい