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君とボクの虹色の世界のrrのレビュー・感想・評価

君とボクの虹色の世界(2005年製作の映画)
4.5
愛されたい人と愛したい人の気持ちをミランダジュライ の視点で描いた、詩的でオフビートな群像劇。
アーティストを目指しながら高齢者タクシードライバーをする主人公のクリスティーン。デパートの靴売り場で働く離婚したばかりのリチャード。コンピューターチャットで見知らぬ人と交流するピーター&ロビー兄弟。嫁入り道具をコレクションする癖を持つ少女のシルヴィー。性に敏感な年頃の女子高生ヘザー&レベッカ。リチャードの同僚で近所に暮らすロリコン気質な変態男のアンドリュー。美術館キュレーターで実はチャットの相手のナンシー。クリスティーンの得意客であり気の良い老人マイケル。リチャードの元妻の黒人女性のバム。
幼児から老人まで幅広い世代の人物が登場し、みな繊細でどこか危険な香りがする。小さな街の中の普通の人の普通の暮らしをシンプルに描いているだけなのに、人との対峙をアート作品に昇華させるミランダジュライの視点が入るとシーンが詩的でポップに際立つ。タイロン通りのシーンや、手鏡を接着剤で付けるシーン、最後の展示のシーン、どれも芸術的で心に残る。
彼女のセンスがとても好きです。
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