xianhua

アルフィーのxianhuaのネタバレレビュー・内容・結末

アルフィー(2004年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

最初は「何だ、このイケメンナルシスト主人公のプレイボーイっぷりを見せつけてくる映画は」と少々の苛立ちを覚えながら、Jude Lawの端正な顔立ちと小粋なイギリス英語を理由に見続けていたが、まさか、この映画の最後で人生の意味を考えさせられるとは思わなかった。美貌、若さ、お金。移ろいやすいとはよく言ったものだ。ラストシーンの主人公の台詞、“I don't depend on nobody. Nobody depends on me. My life's my own. But I don't have peace of mind. And if you don't have that, you've got nothing.”が胸に刺さる。自由と孤独とは紙一重であり、本当に大切なものは失ってはじめてわかる。主人公はむしろその脆さを知っていたからこそ、大切にするべきものが大切な存在に育っていく前に自ら絶ち、喪失を回避してきたのではないか。つまり、孤独でいること(≒自由であること)を主体的に選んでいるようで、孤独にならざるを得なかったのではないかと思う。誰にも頼らない人間は、誰にも頼られない。虚勢と引き換えに得られたものは、この主人公曰く「何もない」。これで終われば救いはないが、病院のトイレで知り合った謎のお爺さんの台詞、”The question is, what's gonna happen with the rest of your life.”を思い出せば、少し、未来志向になれる気がする。
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