とちこ

タンポポのとちこのレビュー・感想・評価

タンポポ(1985年製作の映画)
4.5
本当に素晴らしい作品。
特に好きなシーンは、会社の「お偉いさん」たちが高級レストランで食事をするところ。その中に混ざっていた、パッとしない荷物持ちの男性が、実はめちゃくちゃ食べ物に造詣が深かく、そのため料理に関して無知な幹部たちが赤っ恥をかいてしまう。まさに痛快なシーン。ここは、「食べること」というのは、身分の上も下もないんだという、監督の強いメッセージが感じられた。だからこそ、(社会的に下に見られる)ブルーカラーの運転手や路上生活者がこの作品において、重要な役割を与えられているだろう。
だが、最後のシーンでラーメン屋の建物がリフォームされてしまったのは少し残念。あの古い建物の感じが良いんだけどな〜。あと五郎の「タンポポ」という書も。
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