たかとら

復活の日のたかとらのネタバレレビュー・内容・結末

復活の日(1980年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

1983年。空気感染・致死率100パーセントのウイルスにより人類は死滅。残された人類は南極基地で生き延びた800名だけだった。ウイルス、ARSミサイルの脅威の中で生き残りのドラマを描いた作品。

2時間越えなのでかなり体力を使うが、
日本のSF映画として名作。ここまでウイルスパンデミックを世界規模として描いている作品は数少ない。また、本作は死滅した世界を見せてから一年前のウイルス兵器mm-88の誕生を説明するという(映画内での倒置法)を扱うことで理解しやすい脚本になっている。初めは吉住というキャラが無口な不思議キャラだが、後半は人物像も明白になり、泣き叫ぶまでに取り乱してしまう。少しずつ追い込まれていく人間の生々しさも描かれており長尺にも関わらず視聴者を飽きさせない。
ラストは吉住が奇跡の生還を果たし、「ライフイズビューティフル」=人生はいいものだ呟きエンドを迎える。どんな時にでもこの言葉を信じて前を向ける、これこそが復活の日を迎えるため万国共通で必要な生き方だと受け取れた。

個人的には子供と看護師さんが船で逃げたけどどうなったのかとか、歩いて南極の果てで出会えるのかとか、米国さん南極隊に電話かけたらいいことに気づくの遅くないかとか指摘はいくらでもできてしまう。しかしそこもSF作品としてそれも楽しめる。
草刈さんの演技も見事で展開テンポも程よかった。80年代邦画では個人的にかなり楽しめたと感じる。
たかとら

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