せいけ

水の中のつぼみのせいけのレビュー・感想・評価

水の中のつぼみ(2007年製作の映画)
4.5
等身大の人物を地に足着きつつ、思春期特有のあっちへ行きこっちへ行きとぐらつぐ感情を描き出す
特に視線と水のモチーフが印象的
冒頭のシンクロのシーンも上手い
単純に画的にダイナミックなのと、みんな同じ動きしていても際立つ存在感というシチュエーションをアデル・エネルが見事に演じきっている
実際の行動と自分の本心が噛み合わないのが、まさしく思春期
登場人物たちのもがきに対してし没入できるように演出されていてまだこの人たちの今後も思考を巡らせることができる
どのショットも画が美しく、役者の魅力も引き出されている
他のセリーヌ・シアマの作品も楽しみ