マイナーそうな映画なのにやけに評価が高い。アマプラ100円に急に出てきたと思ったら、燃ゆる女の肖像の監督の作品だったのか。
しかし邦題が良くない。ティントブラスとかが撮りそうなエロ映画だと思うじゃない?原題はタコの誕生らしいが絶対そっちが良い。
取り繕いを表出させず女になる様を白鳥や花に例えるのはわかるがタコに例えるのは面白い。赤い水着もタコマナーなのだろうwこのドライな感じが女性監督ならではなのかな。
男なら百合キャワワにするところをどすこいな友達を混ぜて、凡百の監督なら彼女をお笑い担当にするところを、一応の「成果」を得るのは彼女というのも冷めててよい。
彼女にハッピーセットを拒否するのは監督自らのチョイ役だが、それは意地悪なお笑いシーンではなく、少女よ大人になれのメッセージだ。だから監督が直接出演する。まあ結局ハッピーセットを与える優しさもみせる。おまけが望遠鏡なのも示唆的。
一番好きなシーンはラストのシーン、パーティの割にバッキバキじゃなくてミニマムなデジタルポップな感じで青の照明で正面からアデルエネルがクネクネ踊るショット。すごいレフンぽい。最初のクラブでは赤の照明だったのに欲望の箱に似つかわしくない青一色、もちろん水を表している。そしてアデルの心象も。実際の水に飛び込む主人公と友達に比べて、彼女だけステージが変わらず寸詰まりのバッドエンド感が強くなる。主人公が大人の階段をのぼり成長のメタファーとして女タコになる話ではなく、アデルがタコのようなモンスターに変貌する話かな。タコについて色々考えたが単純に日本よりタコはモンスター感強いよね?
簡単でしょ、は
好きでもない人とキスするのは簡単でしょ、という意味。
とにかく友達を使い捨てにせず作品内でうまく処理したなあと思う。