もん

東京物語のもんのレビュー・感想・評価

東京物語(1953年製作の映画)
4.2
見てよかった!作品名だけ知ってるんじゃ意味ないわね体感しなきゃねNo. 1。
地味な話なんだけど、丁寧に作ってもらったご飯を食べた感じの満足感。


笠智衆…もう、すごい方だなぁ。受け答えの雰囲気に九州出身の祖父を思い出す。言葉数少ないけど、根が明るそうな西の方の雰囲気とか。だから、ほんとにこういう田舎の人っぽく見えた。

原節子…お顔も所作も言葉も美しいなぁ。「ですの」「ありませんわ」あと女性たちの「ザ・できる家内」って雰囲気とか。やりたくはないけど、見てる分にはぽーっとしちゃうわ。

なんといってもカメラ越しに正体で会話するこの構図。これこれ。授業でやったよ!実際体感すると、人の顔こんな正体でみることあるか?っていう。これが受け答えと会話の丁寧さを生んでますよね、となる。人間性がいい感じに伝わってくる。演技力もものを言っているよなぁ。


家族は家族しないと家族じゃなくなってしまうんだなぁ。しょうがないことなんだけど。
家族しようと思った時にはもういなかったりして、そもそも家族しようと思うときは家族できなくなった時の後にくるのかもなぁ。
家族だけじゃなくていて当たり前くらい大事な存在はみんな、大事にしないといなくなってから気づくってことになるんだろうなぁ。それもいろんな力学でしょうがないことではあるんだろうなぁ。
笠智衆も繰り返し忙しいだろうからいいよいいよ、って言ってたけど。「もう帰るのか」の寂しげ雰囲気とか、家族できた瞬間の嬉しそうな顔とかで語るんよなぁ。。
もん

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