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東京物語のsatoのレビュー・感想・評価

東京物語(1953年製作の映画)
4.2
理想的な家族像よりも、移りゆく時間の中で僅かな幸せが垣間見えるような関係性を写しだした作品。
ここに登場する幸一や志げの親への対応は少し素っ気なくて、見方によっては薄情に見せてるのが少し意外だった。けれどとみさんが危なくなった時、嘆いていたり現実を受け止めきれない様子を見ると、親への愛情は決してないわけじゃないのが見て取れるし、長く過ごした分その愛情は単純に表現できるわけじゃないんだと感じた。
そして親としても、どうしても子供に期待や失望をしてしまう所があるように、互いに愛憎入り交じるのが家族なんじゃないかと見てて思った。
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