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東京物語のmontblancのレビュー・感想・評価

東京物語(1953年製作の映画)
4.3
親子愛

カメラ自体は動かないがカットが思いっきり変わる(話している人の正面へ目まぐるしく変わる、カメラは固定で同じ位置、イマジナリーラインはダイナミックに超えていく)
構図が芸術的、定点で作り出す変化で時の流れを感じる

親を邪険に扱うのが切ない、親目線で進むから悲しくなる
紀子さんが聖人、滋さんが自己中
実の子どもは親に対してサービスしているつもりだが、心が入っておらず仕事としてこなしている(仕事が忙しすぎて当たり前は蔑ろにされていく、悪気があるというより優先度の付け方が身近な事への緊急度で決まっている、理想の家族という幻想、切ない喪失感)
時代は、隣の人からお酒をもらったり分け合って生きている

「世の中の親っちゅうもんの欲じゃ、欲張ったらきりがない」
「妙なもんじゃ、自分が育てた子どもより、言わば他人のあんたの方がよっぽどわしらにようしてくれた、いやぁありがとう」
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