爆裂BOX

ファイナル・デス・ゲームの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ファイナル・デス・ゲーム(2009年製作の映画)
3.1
友人と共にスペインのビーチにバカンスにやって来たアメリカ人大学生のジェイソン。彼は骨董屋で不気味なボードゲームを見つける。実はそれは、かつて魔女狩りにあった魔女の皮と血と涙で作られた恐ろしい魔女の呪いがかかったボードゲームだった…というストーリー。
呪われたボードゲームを手に入れた若者達が見舞われる恐怖を描いたホラーです。
「マンバ」と呼ばれるゲームは、勝利すればどんな願いも1つだけ叶う一方、負ければゲームに示された災いが現実のものとなり死に至るという恐ろしいボードゲームだった。そうとは知らず、ビーチで出会ったミステリアスな美女エリカらと共にジェイソンはゲームを始めてしまうが、という内容です。
呪いのボードゲームというホラー版「ジュマンジ」のような感じのストーリーで、似たような題材でタイトルも似てる「ファイナル・デッドゲーム」とも似てますね。あちらは途中からボードゲーム関係なくなりましたが。
ゲームを進めて止まったコマで引いたカードで天国と地獄があり、地獄だった場合はカードに書かれた内容通りの死を迎えることになりますが、死に方も「崖から落ちて動けない所を大量にカニに群がられて食われる」や「毒蛇ブラックマンバの群れに襲われる」、「一夜にして老婆になる」等凝ったパターンの死に方用意してある所は面白いですね。タンクローリーと衝突事故起こして漏れ出た燃料に引火して爆発に巻き込まれても即死せずに焼け爛れた状態でしばらく生きてたりする所も悪意感じられて良いですね。カニの群れは洒落怖の「蟹風呂」思い出した。
ただ、死に方の設定は面白いけど、ビジュアルや演出が淡白でアッサリしすぎてて物足りなすぎる。カニに食われる所とかもっとグロくしても良かったんじゃないかと思いましたよ。「ファイナル・デッド~」シリーズみたいに死に見舞われるまでの前兆やジワジワ盛り上げる様な演出もっとはさんでも良かったと思います。とにかく淡白すぎるんですよね。グロも最初の生きたまま皮剥がれた死体くらいか。グロ的には「ファイナル・デッドゲーム」の方がまだ上だったかな。
登場人物もキャラはそれなりに立ってると思いますし、結構最初の方から景気よく人が人が死んでいくのでテンポは良いですね。若者が次々死んでいく事件を捜査してた刑事が自分の願いを叶えるためにボードゲーム奪おうとしますが、どこであのボードゲームの詳しい情報知ったんだろ?ここももっと話拡げたり上手いこと使えそうだけど、思ったより盛り上がらなかったのは残念でした。
主人公ジェイソンが出会うミステリアスな女性エリカ役のイライザ・ダシュクは美人でした。ゲームを終わらせるために自分の死の運命を受け入れて進んで行動する姿は切なかったですね。
ラストは結局ループオチみたいなものですね。ただ戻すだけじゃなくて記憶も引き継いでないと。でも、ラストのエリカの笑みと言い、彼女は実は魔女だったのかな?
ストーリーや死のアイディアは悪くなかったと思うので、もうちょっとインパクトあるビジュアルや演出が欲しかった作品ですね。