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犬と猫と人間とのuuukyeeのレビュー・感想・評価

犬と猫と人間と(2009年製作の映画)
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この映画を前に、偉そうには言えないですけれど、犬を飼ってる人間の一人として、思わず高ぶってしまいました。

まず、代替案のない理想論が私は大嫌いです。
どっかの政党団体のように都合よく、形だけ見栄え良くして、感情に触るような。
"それだけ"しか語らない人間が一番何もしていないし、一番何も分かってないと思います。

だからこそ、現実を知ることにはその分責任も伴って、頭のいい人(学歴とかではなく知的好奇心のある人)ほど余裕があって教養があって、世界を理解しているからこそ、人に優しく出来るのではないかなと思います。
知ったことに、義務を感じるか、感じないか、この近年顕著な他人行儀の文化は懸念すべき問題です。

まあそれはそれとして、この映画もその他のドキュメンタリー作品も、たしかに辛くて目を背けたくなる場面もありますけれど、現実だからこそむしろ泣けないですし、可哀想じゃ済まされないのです。ノンフィクションじゃないんです。
自分には何が出来るのだろうと考えて、何か行動を起こさないと。

で、この映画を観て思ったのは、弱いやつほど、自分より弱い立場のモノやコトやヒトに偉そうにするんですよね、ってことです。
女性や子ども、ペットでも何でも、部下とか後輩とか。

ペットを飼うにあたり、基本的には資格が必要ない現状、家族の一員となる動物たちに、飼い主を選ぶことは出来ません。
社会的に優劣が出来てしまう、それは常かもしれません。でも、森羅万象に弱肉強食はあっても、優劣はありません。弱い立場のモノやコトやヒト、ペットにいかに愛情を持つことが出来るかは、その人の真価を表すと思います。

正直この現実を少ない自分が恥ずかしかったです。
でも、そういう事を理解して、もっと自分が少しずつ周りに優しさを出すことができればと、まずは家にいる、ワンコ二匹の朝のお散歩問題を抱え、頭を悩ます私よりでした。
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