このレビューはネタバレを含みます
キレキレ若ケビンベーコン、田舎に泊まる
これもミュージカルではないな、完全に脱線してきてる。
誰もが知ってるあのテーマ曲から始まる楽しげなオープニングに、これはもしやウキウキダンスバトル映画なのかと思いきや、冒頭から描かれるのは田舎のコンサバおじさん連中の作ったよく分からない条例に抑圧された若者たちの鬱蒼とした日々。
なるほど最近どこかで見たこれ。サタデーナイトフィーバーの影響をしっかり受けている。
本筋とはあんまり関係ないけど、日本語字幕があまりにも当時のそのままで笑える。
女のことをスケと表現してるのとか、そろそろ本気で意味が伝わらなくなるでこれ、ほぼほぼ古文の世界やもん。
あとまた、田舎ヤンキー主催の畑でのトラクターチキンレースという謎儀式の一幕もなかなか面白い。
BGMのヒーローとか、カウガールのスタート合図とか、時代感が出過ぎてて感動すらする。
それからなんといっても楽しいのが親友ウィラードくんのダンス練習シークエンス。
キレキレケビンベーコンはいいとして、上達がとにかく早い。
その後はまあお約束のというか、親子確執や町の大人たちとの議論なんかを乗り越えちゃって、ちゃっかりリベンジ田舎ヤンキーをボコボコにしばいちゃったりなんかして、ラストはまたあのテーマ曲に乗せたダンスパーティー。
それまでのしがらみからの解放もそうやし、あとはウィラードくんの上達ダンス初披露てなこともあって、カタルシスを感じる最高の終わり方でした。
ちなみに2011年にリメイク版は特に見る予定なし。
サタデーナイトフィーバーといいこのフットルースといい、この薄暗さを纏った青春ダンス映画があったかと思えば、底抜けに明るいスーパーオモシロ映画「グリース」が同年代にヒットしていたりとこの辺の流れが面白いなあと思いつつ、明日からダンスを習いたいと本気で検討しだしてる今日この頃でした。