しちれゆ

少女ムシェットのしちれゆのレビュー・感想・評価

少女ムシェット(1967年製作の映画)
3.9
1967年ロベール・ブレッソン監督作品。
狩猟者によって何発も銃を撃たれて逃げ惑いついには命を落とす野うさぎの断末魔。これはムシェットだ。
ムシェットは笑わない。泣き叫ばない。強い光を湛えた瞳で世の中を見据えて沈黙する。
ムシェットはある日密猟者と出会い誘われるままに身体を開いていく。「私はアルセーヌの愛人よ。」そして母親の死。
ムシェットは母親の葬式用に貰ったドレスを身体に巻き付け幾度も坂を回転する、死に向かって転げ落ちる。粗末な服を着て木靴を履きながらも髪にリボンを結んでいるムシェットが悲しくて切ない。
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