おすぎです〜!!じゃなくて、トルーマン・カポーティです〜!!という作品である。ゲイセクシュアルを全面に出した映画ではかなり面白い部類。
名優フィリップ・シーモア・ホフマン演じる主人公が傑作ノンフィクション小説『冷血』を書き上げるまでのプロセスを地味に淡々と綴った力作で、この俳優の一世一代の名演技が光る。
全編に渡り抑揚のないテンポでダウナー。しかしジワジワ恐怖感を煽るサスペンスフルな雰囲気が傑出しており、その重厚な作りには唸らされる。この監督は寡作の人。
劇映画というよりもドキュメンタリー作品に近いアプローチなので、エンタメ性は低いのだがやたらと抽象的な画面が多くアートっぽい。アメリカの狂った田舎を描いた映画は傑作が多いと聞くが、本作なんかもそれに該当する。
冷たくてヒヤヒヤ〜ッとするカポーティの性格そのものが『冷血』。人間味が無くて無機質。ちょっと不気味で怖い😅のだけど、どこか惹かれるキャラクターなのよねん…。