フィリップ・シーモア・ホフマンをもっと見よう、名付けてsee more キャンペーン!というわけではないんですが、主演男優賞を受賞したという本作、借りてみました。
カポーティ氏を知らなくて、勝手にマフィアと思ってました。それはカポネですね。
本にすれば金になるってことで、実際にあった凶悪事件の犯人を取材して、話を聞き出すために見せかけの友情を築くんだけど、事件が終わる(死刑はほぼ免れない)のも作品のためには必要だから、心が壊れていく。近づきすぎて飲み込まれた、という感じ。
実在した人間を演じるということで、本作では喋り方も変えています。でもやっぱり死の影みたいなものを背負ってるように見えるフィリップ・シーモア・ホフマン。
カットの入れ替わりが多く、話はテンポよく進むけれど、とても重厚。物語にこれだけの深みが出ているのは彼の存在感によるところが多いと思う。