ピヨ彦

西部戦線異状なしのピヨ彦のレビュー・感想・評価

西部戦線異状なし(1930年製作の映画)
3.5
第一次世界大戦のヨーロッパを舞台にした作品。
日本で「戦争」と言ったら、まず太平洋戦争を思い浮かべるように、ヨーロッパの人々にとって「戦争」と言ったら、まず第一次世界大戦を思い浮かべるらしい。
教科書にも出てくるけど、20世紀初頭の第一次世界大戦は世界で初めて戦車や爆撃機、機関銃、毒ガスなどの兵器が登場した戦争で、それまでの戦争は馬に乗って剣や銃で戦っていた。
当時の人々は開戦前、「今までの戦争」をイメージして勇んで戦場に出かけていったが、見たこともない兵器が次々に投入され、思っていたよりどんどん泥沼化して終わりの見えない戦いに、自分がどれだけ楽観視していたかを思い知らされたのではないか。
多大な犠牲者を出した第一次世界大戦の悲惨な結果を反省して、世界は軍縮ムードに向かっていったのに、20年後には同じ過ちを繰り返したのだから、何ともやるせない。
ピヨ彦

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