西部戦線異状なしの作品情報・感想・評価・動画配信

「西部戦線異状なし」に投稿された感想・評価

Nana

Nanaの感想・評価

4.5
重重重重重重すぎる。強烈な反戦映画だ。
第一次世界大戦時のドイツの話だけど、第二次世界大戦の時の日本と同じ雰囲気を感じた。

先生に扇動をされて軍に入ったが、現実は「生きるか死ぬか、それだけ」の世界

悲惨なシーン多々あったけれど、機関銃で左から右へと移動させるショット、こちらに向かってくる兵士たちが次々と倒れていくショット、の繰り返しシーンが強烈だったな(鉄線に手だけ残っていたのも衝撃すぎ)
あと、戦闘シーンは銃声が鳴り止まなくて、人の声もそのせいで途切れ途切れになって耳鳴りのような状態が再現されていた感じがしてリアルだった気がした

休暇で帰ってきたポールは戦地にいない人々の態度に違和感を覚える(国のために命を捨てることは正義なのか?行っていない人には現実がわからない)

表現主義的な部分も良かったな (恐らく)女性と一夜を共にしたあと、その直接的な姿は写さず部屋の壁のみ映すとか

あとシーンがだいぶ短くて、戦争の直接的な恐ろしさ(いつ殺されるか分からない危ない前線)と間接的な恐ろしさ(精神的におかしくなってしまう、食べ物がないとか)の描写が細かく詰め込まれていたな

仲間は次々と残酷な死に方をしていくけれど、最後のポールの死に方はある意味美しかった それで最初でも印象的だった、行進していく若者が一人ずつこちらを振り向いてまた歩いていく、というシーンが最後にもあった なんか「戦争でたくさん人が死んだ」という漠然としたことじゃなくて、一人一人大切な個人が亡くなったんだということを思い起こさせたね 

このすぐ後に第二次世界大戦起こってるの恐ろしすぎるな もう本当に戦争いやだ
SHOHEI

SHOHEIの感想・評価

3.6
1930年製作、第一次世界大戦を舞台にした反戦映画のクラシック。大人に焚き付けられるまま、戦争に使命を抱き出征していく若者たち。しかし常に命のやりとりが行われる恐怖から、次第に戦争そのものへの懐疑感を全員が感じ始める。作品タイトルが皮肉的に戦争の日常を物語る。
junkiejive

junkiejiveの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ラストシーンの手の演出は悲しすぎる…。
カチンスキーは登場した時から完全に悪役だと思ったが、なんて素敵な人なんだ…人は見た目で判断してはいけない。
りみお

りみおの感想・評価

3.8
この時代にこのクオリティで戦争映画を描ける技術がすごすぎる。まず第一次世界大戦を題材とした映画は第二次世界大戦と比べて圧倒的少ないがこのあまりにも有名な小説を元にした作品を映像で観れて大変興奮した。最初は出兵することに意欲的だった学生が戦争の残酷さを前に気が狂い始めていく。当時学生や若者にとって志願兵となることは夢だったが戦争というものを初めて体験しその恐ろしさに直面しなくてはいけなかった彼らのことを思うと胸が苦しくなる。
仲間の死や自分が敵を殺めたことによって精神が壊れていく姿が何とも言えない
十分な説明をせずに感情論で煽るだけ煽って他人に命を懸けさせることの罪深さ
戦争に限らず、どれだけ歴史から学ぼうとしても、先人たちが未来に残そうとしても、繰り返すものは繰り返すんだろうな

自国のため、自国の家族のため、というと憧れたり興奮したりする気持ちは分からなくもないが、戦場を経験してない人の想像と実際の戦場とじゃあまりにも違うんだろうなと、教室に戻ってきたポールを見て改めて思わされる
香雪

香雪の感想・評価

5.0
BGMがないかわりに、……「かわりに」と言っていいのか、砲弾が飛び交う音と振動だけが鳴り響いている。
たまに兵士たちの歌があるけれど、それもすぐ爆撃で遮られる。
兵士たちは、ひどく泥まみれで、常にひもじくて死と隣り合わせ。

原作もぜひ読みたい。
教師に洗脳され、国のために戦う事こそが英雄となるのだと、戦場に期待を抱き思いを馳せる学生たち。しかし実際に向かうと、敵国の兵士にも帰りを待つ家族がいて、自分達とそう変わらないのだと理解する。誰が始めたのか、それを知らない者がなぜ犠牲になるのか。戦争の意味を問う。西武戦線異常なし。異常とは。言うのは簡単だがあなたにできますか。
Haruki

Harukiの感想・評価

4.6
戦争の過酷さをドイツ側から描く異色のアメリカ戦争映画。

戦争によって人生を破壊された若者たちの物語を、切なさと怒りを持って綴っていく。

戦争の意味、戦場での懊悩、命の尊さ。
壮大なスケールでそれらをストレートに伝えていく。

冒頭、教授と前向きな若者たちの姿が狂気的に描かれているシーンはゾッとする。

彼らは塹壕で追い詰められ、ネズミ相手に戦闘をする。

ラストも完璧。
祖国に捧げる死は甘美である。
なぜ助けた。もうただの死体だ。

これが1930年の映画か。
すげぇや。
人間同士の関係が、戦争という他人の諍いに巻き込まれ敵味方に分かれる 戦争が無かったら友達になれたのにという言葉が滲みる

1917年WWⅠ終盤のドイツ軍と連合国軍の膠着戦で、成果が無く死人が増える一方の中文字通り「捨て駒」だった兵士の命に対しての想いが空虚に響いた
コミカルな場面が寧ろ皮肉にしか思えないのが辛い
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