ピヨ彦

ブリキの太鼓 ディレクターズカット版のピヨ彦のレビュー・感想・評価

3.0
アマプラでディレクターズカット版が公開されていたので、3時間くらいありますが一気に見ました。
1979年公開の作品で、あの『地獄の黙示録』とどちらがカンヌ国際映画祭のグランプリを獲るか、当時大変話題になったと聞いたので。
結果、どちらもパルムドールを獲得したらしいです。

作品の全編にわたって性的でありグロテスクであり、見る人間を選ぶと思うし、この作品から何か得られるものがあるかというと、それも甚だ疑問です。(でも最後まで見ちゃったんだよなぁ)
この不快感、強烈な違和感は、3歳で成長を止めた主人公オスカルの視点から、大人たちの醜い痴態が描かれていることに起因していると思います。

ダンツィヒという特殊な地理的背景を持つ都市を舞台に、第一次世界大戦直後から第二次世界大戦が終わるまでのドイツとポーランドの歴史を追いつつ、オスカルの周囲の大人たちが様々な出来事の中で次々に命を落としていく様子が描かれます。
最後にもう一度言いますが、3時間、エロいのとグロいのに耐えられる人向けです。見終わった達成感は特にないです。
ピヨ彦

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