このレビューはネタバレを含みます
殺人鬼は身体障害者
かなり攻めた作品だった。
重度の身体障害者が殺人意識に目覚めていく様は眉をしかめる。
ただ、それ以上でもそれ以下でもない良く言えばシンプル、悪く言えば薄い。
殺人に至るまでの決定的な心情描写がないので何故、人を殺すのかが分かりづらい。
1人で生活できない苛立ちや女性介助者への性的欲求があったとはいえ、きっかけが曖昧で特に気持ちの乱れがあったとは思えない。
真性のサイコキラーならまだしも、ある日突然行動を起こすのは展開的に無理がある気がする。
やるならもっとやれ、中途半端にやるならやるな。って感じ。
っていうかシークエンス云々よりここまで攻めに攻めた作品を世に放つガッツはすごい。
「コロスゾ」に含まれる笑うに笑えない皮肉が強烈だった。