ユウサク

ラルジャンのユウサクのレビュー・感想・評価

ラルジャン(1983年製作の映画)
4.9
関連に出てくるフィルマークスの記事で黒沢清が「エキストラはラルジャンみたいにしてくれ」って言ってるの笑う。

劇伴がないのが本当に好き。唯一流れる音楽もじいさんが弾くピアノだけでこれも役者が本当に弾いてるのが良い。
この映画以上に「淡々」としている映画はない。極端な棒演技は役者が物語に操られているような感覚になる。でも半端な物語だったら操るだけの力を感じないからやはり物語が強いのか。カメラもほとんど動かないし、じゃあ抑揚がないのかといったらとんでもないタイミングで(つまりはもっとも適切なタイミングで)ショックを与えてくる。映画が映画自体で完結していて誰にもつけ入る隙を与えない。

Blu-ray買ったら最初の方に一瞬の無音と映像ノイズが入ってて多分不良品を掴まされたんだけど映画の禍々しさと合ってるしこのままでいいやと思った。
あとオリジナルの予告も入ってたけどこれまた今ならあり得ないソリッドさでたまげた。
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