映画が完璧になるとこうなるのかと思える映画です。
85分。
極限まで削られて浮かび上がる美しさがあります。
ある金持ちの家の少年が、お小遣いが足りなかったため、友だちにもらった偽札を使った。そのこ…
ロベール・ブレッソンは大好きな映画監督(北野武、黒沢清、万田邦敏など)の源流にいそうな監督って感じがして、たまらないんだよね。この「ラルジャン」という映画は何でもないシーンの一つ一つが際立っていて、…
>>続きを読む一枚の偽札が引き起こす、負のバタフライエフェクト。
些細なイタズラのように放たれた10代の出来心は、手に渡った人々の悪意に運ばれ、犯罪とは縁遠いはずの、真面目に働く1人の男にたどり着くが、人生を転…
このレビューはネタバレを含みます
ふー、こわい...
巡り巡った偽札に、人生を狂わされてしまった男の話。
服役中に子供は病死し妻は去り、全てを失ってしまう男。哀れな男に同情する間もなく、出所後の男は金を奪うため殺人鬼へと変貌して…
このレビューはネタバレを含みます
劇中での「神なる金」の言葉が印象的だった。物語においての罪の発生も、それに対する救済?(救われてはいないけど)も全て金が握っているという構造は金の持つ絶対的な力とそれが生み出す歪みを感じたし、以前授…
>>続きを読むブレッソンの遺作
偽札をめぐる非条理なストーリー
ブレッソン、80歳の時の作品だなんて思えないほどクールで洗練されていてまるで高貴な絵画を観ているような繊細さ
ドアの開閉、革靴の音、あらゆる生活音が…
西島秀俊が名前を挙げており、何となく見てみたけど、映画ビギナーの私にはレベルが高すぎた…
1つだけ分かったのは、主人公が犯罪を犯す瞬間の顔が徹底して映らず、手元ばかりが映るということ。悪を働く時の全…
初ブレッソン。Blu-rayのパッケージが素敵で色々集めたくなる。題は”The Money”ということなのかな。
画は綺麗だし丁寧だが、ダイナミックさはない印象だった。淡々と進んでいき、思いもよらな…
人が人をどれだけ不幸にできるか、その連鎖のえげつなさを非常に淡々と描いた、ブレッソン最後のシネマトグラフ。
トルストイの原作が露悪的なのか、ブレッソンの冷血的な演出がその露悪性を増幅させてるのか。
…
やはりブレッソンの生み出す映像美は素晴らしい。
このセンスは二つとない。
一点透視図法を多用するウェス・アンダーソンや、あまりにも徹底的に画作りにこだわるキューブリック、その他にもタランティーノや溝…