調伏系V魔虚羅

戦場のメリークリスマスの調伏系V魔虚羅のレビュー・感想・評価

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)
3.8
原作は南アフリカの作家、ローレンス・ヴァン・デル・ポストの短編集『影の獄にて』収録の「影さす牢格子」「種子と蒔く者」に基づいている。 作者自身のインドネシアのジャワ島での、日本軍俘虜収容所体験を描いたものである。
1942年、ジャワ島にある日本統治下の日本軍俘虜所にて。東洋と西洋の宗教観、道徳観、組織論が違う、孤島という閉鎖的空間内での戦争における敵と味方とでの異文化交流。互いにそれぞれの正義と信念があって、それはそういうお国柄であるという観念に固定されている。では、その考え方は変わらないのか。否、それぞれが歩み寄る姿勢さえあれば、新たな道を切り拓く事が出来る。ロレンスとハラの様に。
坂本龍一演じるヨノイ大尉とデヴィッド・ボウイ演じるセリアズの恋を第二次世界大戦下の俘虜所を隠れ蓑として描くのは、鑑賞前から事前に頭に入れておきました。俘虜所が舞台ですし、何か事件が起こってそれを発端に好意を抱くのかなと思っていたら、ヨノイ大尉まさかの序盤も序盤に一目惚れという展開に「早ッ!」とツッコミを入れながら笑ってしまいました。セリアズの事がもっと知りたいからと部下に調査を依頼したり、セリアズにキスされて卒倒したりと完全に乙女な部分が出てくるのがまた可愛らしい。
調伏系V魔虚羅

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