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戦場のメリークリスマスのliftmanのレビュー・感想・評価

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)
3.8
34年ぶりの戦メリ。
国民的名曲のテーマ曲に反して、内容は結構エキセントリックでマニアックな気さえします。
当時かなり話題先行って感じでしたが、こりゃ15歳には早すぎた。
今見ると、坂本さんのメイクは冗談みたいに濃くて演技は硬い。
逆に知らんおっさんと思ってたトムコンティ=ろーれんすがとても優しくて良かった。
てっきりBLっぽい印象さえ持っていたものの実際ボウイさんと坂本さんのキスシーンはフランス人の挨拶みたいなやつだし、作品全体からは、異なる二つの文化がぶつかってほんのわずかながらも互いを理解していく複雑さが強く心に残りました。
台詞に「日本人は1人ではなにも考えられず、集団で発狂した」ってあっさり言ってて今も変わってないんじゃないって思いながら、子供がワガママ言ってるみたいな日本兵たちはなんだか観てていたたまれない気分。
そんな中ビートたけしが時折素の姿見せるようにふと照れるタイミングがすごくうまかった。きっと監督がうまい。

国民的テーマ曲とならんでとても印象的な曲というかフレーズがいくつか印象的に使われてて感慨深い一方、当時全てが素晴らしいと思っていたサントラも今聞けばわりと普通のアンビエントっぽかったりと、その頃の自分と時代の気分が思い切り蘇る映画でした。
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