Maoryu002

カルメンという名の女のMaoryu002のレビュー・感想・評価

カルメンという名の女(1983年製作の映画)
2.9
カルメン(マルーシュカ・デートメルス)は強盗家業のために、伯父である映画監督に資金と場所を提供してもらう。銀行強盗を実行する際に、カルメンは警備のジョセフ(ジャック・ボナフェ)と惹かれ合ってしまうが、ジョゼフは逮捕され、次第にカルメンの心は彼から離れてしまう。

80年代のジャン=リュック・ゴダール作品は初めて観た。
とはいえ、やはりゴダール。一筋縄ではいかないというか、ついていくのが大変。

本来、ゆっくり変わっていく人の心を一瞬の映像に押し込んで、人間関係の変化を露骨な性描写と暴力で表現する。
さらに意味不明な四重奏、映画監督、浜辺の映像を散りばめて、ラストにそれらを収束させて、“それは暁ですよ、お嬢さん” というセリフで締めくくる。こりゃ、難易度高い。

一番、印象に残ったのは、大胆な演技を見せるマルーシュカ・デートメルス。「ハンナ・セネシュ」が強烈に記憶に残る彼女の出世作だったんだね。
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