がちゃん

ノッティングヒルの恋人のがちゃんのレビュー・感想・評価

ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)
3.9
私はこの作品が大好きです。
ものすごくあたたかい気持ちになれるから。

イギリスのノッティングヒルに撮影に来ていた、
ハリウッド女優のアナ(ジュリア・ロバーツ)は、
騒がしいマスコミからのがれるためふらりと書店に立ち寄る。

そこは旅行所専門の冴えない書店で、バツ一のタッカー(ヒュー・グラント)が経営していた。
彼は彼女がハリウッド女優だと気づかない。

書店を出たアナと街で偶然ぶつかったタッカーは、
誤って彼女の服にジュースをこぼしてしまい・・・

と、出会いのシーンは少々作りこみすぎた感がありますが、
物語はここから面白くなります。

タッカーの周りのあたたかな友人たち。
ちょっと変わった同居人などみんないい人。
タッカーの妹の誕生日パーティーにタッカーがアナをつれてきて、
ほんとうにあったかいホームパーティーを開く場面がいい味。

行ったこともないイギリスのノッティングヒル。
とても素敵な街にみえた。

すれ違いでアナと別れる事になったタッカーが、
街を散策しているうちに季節が変わっていく演出もいい。

メグ・ライアンやデミ・ムーアが、引用されるのも面白いが、
車でアナの最期の記者会見場に向かうドタバタした車の中で、
ドライバーの友人が、「007は道に迷わない」の台詞が最高でした。

友人夫婦の奥さんが車椅子生活でも、
夫がそのハンディをまったく感じさせない自然な描写もいいし、
物語の中で誰も怒らない。
変わり者でどうしようもないと思われていた同居人が、
クライマックスでスーパーマン的な活躍をするのも嬉しい。

記者会見場で告白する場面もぐっときますが、
気が利いてて素敵なのはラストシーン。
おもわずニコニコしてしまいます。

ヒュー・グラントとジュリア・ロバーツ揃って好演。
私には俳優さんの名前はわかりませんが、
ロバート・デ・ニーロに似たホテルのフロントマン役の人が、
とてもよかったです。

ドタバタコメディになってしまいそうな素材を、
とても自然なロマンティック・コメディに仕上げてくれた、
ロジャー・ミッシェル監督に拍手!
がちゃん

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