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ノッティングヒルの恋人のserinaのネタバレレビュー・内容・結末

ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ウィリアムにとってアナとの恋愛は「パンドラの箱」そのものだったね。

アナをパンドラの箱と例えて、物語を遡ってみると、売れない旅行本屋さんで毎日のように赤字と向き合う生活に、突如現れた超人気女優のアナ。災いと混乱を封じ込めたパンドラの箱と出会うようなもの。パンドラの箱を開けたいという好奇心のように、アナとの距離を縮めていきたい欲求に駆られるウィリアム。パンドラの箱の中身を見ようと開けてしまっては最後でしょ?最後は、中に入っていた災いが放たれ、慌てて蓋を閉じる。アナとの距離がゼロになってからは、女優という肩書きからの不安や疑心暗鬼が生まれて、不器用なウィリアムはアナを受け入れることを拒んでしまう。しかし、蓋が閉じられたパンドラの箱の底に残ったのは、希望。ウィルは、アナへの不安や疑心暗鬼よりも愛が大きいことに気づいて、自分の選択を正に行く。

底に希望があると信じて、パンドラの箱を開けるような冒険的な恋愛ならぬ、災いが多く封じ込まれたパンドラの箱をビクビクしながら開けた先に愛を見つけた紳士的な恋愛、尊すぎた。

アナの媚びない姿勢と芯の通った洗礼された外見と内面が美しすぎて憧れの女性像にリストイン!時に、感情的に弱さが見えた時に、ああアナも一人の人間なんだってことがよくわかる。

ハッピーな時も悲しい時もその場面にあった感情だったり状況を代弁した詩を読んでるような歌が流れるのもこの映画の魅力だよね、終わってからサウンドトラック流しながらレビュー書いてる。

いっこディスって良いなら、イギリス人の食卓って、ブラウニーごときで惨め対決始めるから、食事が不味そう(absoluly joke)。大好きなシーンは、アナが一般男性に性的妄想のオブジェクト扱いされてた時の言い返しをするシーンと、ウィリアムと過ごした朝での「何で男って胸が好きなの?あなたのお母さんにもついてるし、そもそも胸は形も変だし、赤ちゃんが母乳を飲むためのものよ!何がそんなに良いのかわからない!」ってウィリアムをバカにして、それに対して「ほんと、何でだろう」って返してるシーン。
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