ともちん

狂った果実のともちんのレビュー・感想・評価

狂った果実(1956年製作の映画)
4.5
石原慎太郎原作、石原裕次郎と北原三枝、初共演作。弟が恋に落ちた、大人っぽい20歳のエリに惚れてしまった兄は、弟に秘密でエリと浮気をするようになるが想いは加速してゆき、、。
弟・春次の純真な心とは対照に、人妻でありながら浮気をするエリと、自分の欲しいものは手に入れて行く兄夏久。若さが故に、それぞれの自分勝手ながらもみずみずしく飛び出す想いが交錯する。当時の若者ならではの視点で大人たちが作り上げた世界を批判しながら恋に生きる姿勢には、トリュフォーが絶賛し、ヌーベルヴァーグに影響を与えたというのも納得。印象的な気だるいジャジーな音楽は、武満徹による映画音楽デビュー作品。ラストは圧巻!
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