狂った果実の作品情報・感想・評価

「狂った果実」に投稿された感想・評価

MegmiTanak

MegmiTanakの感想・評価

3.8
ウブな年下ボーイを骨抜きにする北原三枝は、ズルリーニの『鞄を持った女』のクラウディア・カルディナーレであり、海でボートに乗せてあげるシーンや、ヒロインと享楽的な若者集団の対比なんてもろ『激しい季節』ですね。

石原慎太郎原作ということで敬遠してきたが、間違いだった!これは見るべき!
Ken

Kenの感想・評価

3.8
とんてもない映画だった。

太陽の季節を読んで
なんちゅう描写を描くんだと思った。

なんちゅう話を作るんだと思った。

延々ヨットの周りをぐるぐる回って、
一回引き返すのかと思ったら戻ってきて。

当時の鎌倉駅。
当時の男女の服装。
クラブ BLUE SKYのネオンサイン。

映画で夢を描いていたのか。
kos

kosの感想・評価

-

このレビューはネタバレを含みます

「太陽の季節」を読んだ時、描かれた彼等の心情にひどく共感してしまった。小説に於いてもこの映画でも、出て来る皆んなが“満たされているのに満たされない”というあの矛盾した感覚や、即物的かつ享楽的なものを求めてしまうあの感覚を既に持っている。

「やりてぇようにやるだけだ」と夏久は吐き捨てる様に言ったが、そうした感情を持って行動してるのは恐らく彼だけでは無いはずだ。石原慎太郎はそうした彼等と同じ輪の中の居つつも、その最も端っこから冷ややかな視線を送っていた人ではないか。でなければあの破滅的なラストにはならないだろう。

また春次に対して純粋な愛を感じると言う一方で、兄の夏久が誘えばすぐに肉体的な関係を結んでしまう恵梨の目は時折フィルムノワールに出てくる悪女を彷彿とさせたが、どうしても春次を弄ぼうしている様には見えなかった。“心の何処かで皆んな純粋な何かを求めている。”それを象徴する様な海辺のシーンはかなり良かった。

同時期の映画で観たのは小津安二郎の「東京物語」位しか思い浮かばないけど、それでも彼等と全く違うこと、それを壊そうとしていたことが分かりとても面白いなと思った。
Bean

Beanの感想・評価

3.5
津川雅彦、、、いい
石原裕次郎の良さは私には分からなかった、ぞ
中平康監督。石原慎太郎原作。石原裕次郎、北原三枝、津川雅彦、岡田真澄。とにかくみんな若くて、早口!なんて言うか、「あんちゃん」言葉が滑稽ですらある。でも全編、最後のシーンまでエネルギッシュ。今と違って、若さが横溢している!日本中の若い連中が真似したんだろうなあ。キスシーンとかさ。
2018/11/23
単純明快なストーリー。てかみんなかっこいい。素行の悪いやつがモテる時代はいつでも嫌い。
ryosuke

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4.3
津川雅彦追悼上映@文芸坐
これ17日で撮影は凄すぎるな。
原作脚本が石原慎太郎なので、一橋大学のスローガン?である「captains of industry」について言及されたりする。「中共やソ連が近くにあるのに見果てぬ夢だ、教授らは何言ってるんだか」みたいなセリフがあるが、教授は未だに学生に言っております...
岡田眞澄はイケメンやなあ。
軽快な展開とテンポの良い編集で小洒落たショットがどんどん繋がれていく心地良い作品。
多人数の顔面のみのクローズアップを素早く繋いでいく会話シーンも独特な感じ。
ヌーヴェルヴァーグに影響与えているらしいが、特にやることも無く恋愛ばかりしている若者たちの青春の様子や、自然光が眩い海沿いのバカンスの描写を見ていると「アデュー・フィリピーヌ」を想起した。純粋な若者の恋愛をスレた大人が邪魔するという展開からいえば「海辺のポーリーヌ」か。
やはりラストシーンが素敵。細かいモンタージュの爽快感。
一言も言葉を交わさないどころか、目線すら合っていないのではないかという感じで凶行に及び、一直線に去って行くのが純粋で良い。
実際の裕次郎と慎太郎兄弟の関係を反転させたような映画で、それを思うととてつもなく切ない映画に見えてくる。
裕次郎のようになれない慎太郎は、小説にそのフラストレーションを爆発させた。
慎太郎の裕次郎に対する眼差しは、この映画の弟の兄に対する眼差しとオーバーラップする。
Wu

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3.5
太陽族というのに、それほどの憧れをもたなかったし、そこまでカッコイイとも思えなかった。最後は思い切ったぞ。
食パン

食パンの感想・評価

3.5
モノクロ日本映画でこんな普通に面白いものがあったなんて!普通に、と言ったら語弊があるか…古い映画は見慣れないせいか技巧的な面白さばかり意識してしまって物語を楽しめない場合が多かったが、上手い具合に乗せられて、つい気持ち良く観てしまった。女好きの兄貴、ウブな弟、逗子で出会った女の子、後に三角関係…この構図は『いとこ同志』で観た。ウブな男の好きな人を遊んでるお前が取るんじゃねえ、そうだおれにも覚えがある、あの時の憎しみは酷いもんなあ。そういや主演男優二人とも亡くなっているのか。本当に大昔の映画になっちゃってるけど、現代でも全然ありそうな話で、これが普通に面白いのよ。
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