トンビ

魔女の宅急便のトンビのレビュー・感想・評価

魔女の宅急便(1989年製作の映画)
3.8
金ローの録画にて鑑賞。
アニメーション映画、強いてはジブリ映画を見ると、心が穏やかになる。

今作は、13歳のキキが立派な魔女へ、
そして、1人の人間として成長していく姿を描いた物語である。

毎回のように言っているが、
ジブリに登場する女性たちはたくましい。

キキはどこか抜けていて、
まだまだ頼りない感じもあるが、
自分の力で懸命に生きてる姿は、
ついつい応援したがる。

一方で、他の女性たちはさらにたくましい。
どんなことでも笑い飛ばしてしまう、
頼りになるおソノさん。
"あたしそういうの好きよ"が口癖で、
どこか温かみのあるウルスラ。

物事を前向きに捉えたり、
相手のことを肯定したりできる人は、
人として強いし、尊敬する。

また、ジブリには、魅力的なキャラクターたちがわんさかといる。
無愛想に見えて実は優しいおソノさんの主人や、
とても親切で優しいおばあさんたち。
所々でユーモアな会話が交わされ、
一つ一つのシーンに心が温まる。

そして、今作で謎のまま終わったのが、
ジジが話せなくなってしまったことだ。
キキの魔法の力が戻っても、ジジが人の言葉を話す描写は見られなかった。
(意図的に隠しただけかもしれないが。)

個人的には、
キキが少しずつ成長し始め、
ジジのように周りが支えていかなくても、
一人前への道を歩き出していることを暗示しているのではないかと思う。

他にも、ハウルの城で登場したドーラと同じ名前のおばあさんが現れたりと、
ジブリ作品は、こういった視聴者が想像して楽しめる仕掛けをいつも残してくれる。

次はいつになるか分からないが、
他のジブリ映画もまた見ていきたい。
トンビ

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