みんと

魔女の宅急便のみんとのレビュー・感想・評価

魔女の宅急便(1989年製作の映画)
5.0
人生のバイブル。幼いころから何百回もみた映画。
幼い頃見たキキはすごく大人に見えて、「もう1人で生きていける大人」という目で見てたけど、キキの歳を追い越して、高校生になって、大学生になって社会人になって…キキはあんなに幼いのに知らない土地で、初めて会う人たちと共に必死に働いたり悩んだり迷ったりしながらも成長していて感動した。
自分が歳をとって大人になるたびに魔女宅の見え方が変わっていく。冷たいと思っていた街の人たちが普通の人たちだと分かったり、警察官やホテルの人の反応が厳しかったり失礼なのではなく当たり前の反応なのだということを13歳という歳を子供と見る様になって理解できた。
トンボやウルスラとであってキキの世界が本当の意味で広がってきて、ジジと過ごす時間が減ったことで、心の声でジジと会話をするのを自然にやめてしまった。ジジと話せないのは寂しいけどキキはもっと得難いものを得たんじゃないかというのが大人になるごとにより一層理解ができる様になる。ジジと言葉は通じなくても心は通じているし。
昔はトンボの友達が来てキキの機嫌が悪くなるのはいづらくなったからだと思っていたけど、今ではちゃんと恋心の様なものだと理解できる。
「落ち込むこともあるけれど私この街が好きです」をただの締の感想だと昔は思ってたけど、今では嫌なことがあってもそれを乗り越えて生きていく術を得てきたキキの言葉として受け取れる様になった。
魔女宅を通して自分の心の成長、感受性の発達まで見ることができています。
これからも数え切れないくらい魔女宅を観ます。暇なときや、辛いことがあった時…そのたびに新しい発見があってまたひとつ自分の成長を感じるんだろうなと楽しみになります。

エンディングで流れる後日談の様なシーンは、1人で少し空回りながらも頑張っていたキキに友達がたくさんできて、ジジにも子供ができて、セットでの人生ではなく個々としての成長や変化を受け入れ合った友情が育まれていてみていて幸せな気持ちになった。


冒頭の通り何百回も観たけど今日初めて感動して涙が出たので記念カキコ。
みんと

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