親分

アメリカン・ギャングスターの親分のレビュー・感想・評価

3.7
ブレイキングバッドに出てくるガスのモデル? と思いながら観とったんだけど、まったく関係ねーのかな?

事実に基づいて作られた映画で どの人物に対しても特別な感情を入れず 忠実に それぞれの人物を描写しているように見えるが、、、
若干 フランクルーカス贔屓なような気もする。
商売が軌道に乗り始めると おっ母さんや兄弟身内を呼び寄せ大豪邸に住まわせる。
一家を大事にするところなんかは まるで豊臣秀吉だ。
しかしフランクルーカスは秀吉とちがい、金と権力を持っても派手にふるまうことを嫌いハーレムの中で隠れるように息を潜めていた。
麻薬王ではあるが、マフィアのように目立つことをしなかった。
なのに、、、
やはり人間としての欲を完全に隠すことはできず、奥さんからプレゼントされた高価なコートを着てボクシング観戦に行ってしまう。
しかもマフィアのボスよりも良い席で観戦。
これが真実なのかどうかは定かじゃないが、少なくとも この映画では それが破滅への入り口となっている。
ま〜、警察に目をつけられたとしても ワイロで なんとでもなるだろう、、 という時代だったんだろうな。
しかし たまたま運悪く時代は転換期を迎えようとしていて その渦に巻き込まれてしまい 破滅へ突き進んでしまう。

さんざん儲けたところで やめれんもんかねー?
たぶん金だけの問題じゃねーんだよな。
だから突き進む以外の選択肢は まったくなかったんだろな。
マグロと同じ、止まるときは死ぬとき!


一方
警察として正しいことをやったはずなのに つまはじきにされてしまうリッチー。
まわりはクソみたいな汚職ポリだらけ。
正しいことをやればやるほど まわりからは白い目で見られて 居場所すらなくなってしまう。
スティーブ・ジョブズの名言
stay foolish 愚かであれ
どんなことでも 最初にやるヤツはバカにされるもの。
地動説を唱えたコペルニクスはともかくとしても その後のガリレオなんかは宗教裁判までやられて弾圧された。
それでも屈することなく自分の信念を貫く カッチョいいリッチー。
心には正義、しかし下半身は別人格。
そんな役を見事に演じきってくれたのが ラッセルクロウ。


この事件後 リッチーは弁護士になり 最初に担当したのはフランクルーカスだったらしい。
そして その後も二人の親交は続いたらしい。
親分

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