拝啓シリーズ第三作
と言ってもほとんどシリーズの繋がりはなくて、
前の二作が楠本博原作の戦争小説が原作だったのに、こちらはオリジナル作品。
軍隊、戦争に代わって、なんと上方のお笑いが舞台。
夫婦漫才、ムーラン・ルージュがやってる時事テレビ番組が「拝啓総理大臣様」
それくらいしか、総理大臣は関係なくて、ラストにとってつけたように国会議事堂とか出てくるけど政治風刺などは皆無です。
渥美清の役は、大阪の売れない漫才師鶴川角丸 売れなくて今は犬殺し?してる。
調べたら狂犬病予防のために、野犬を捕まえる職業みたいです。
続拝啓天皇陛下様、では軍用犬を調教してたのに、えらい違いです。
漫才復帰のため相方に素人の、アヤコ=ボタンちゃん、黒人兵と日本人母のハーフ、がひょんなきっかけで、角丸とボタン角丸を組む。
と思ったら元相方のムーランとコンビ再結成したり、
ムーランはルージュと離婚騒動とか、
ボタンの出生の秘密とか、
ボタンの実の母の、宮城まり子がアメリカ人に車にはねられて重体とか、
ムーランの浮気相手の身体障害者の弟とか、
話がとっ散らかってわけわかりません。
犬殺し、どもり、ツンボ、アメ公、クロンボ、パンスケ、キチガイ。今では差別用語が飛びかいます。当時はそういう要素で笑いをとることも多かったように思います。
そんな悲劇的要素が多すぎて笑うに笑えない、暗い気分になってしまう映画でした。
ハーフ役を演じた、多分プロの役者じゃない、壷井文子は熱演でした。
調べてもこの作品にしか出演経験ないようで素性は分かりませんでした。
最後にステージで、こんにちは赤ちゃんを歌う場面は良かったです。