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ヴァイラスのRのネタバレレビュー・内容・結末

ヴァイラス(1998年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

1998年のアメリカの作品。

監督は「ジェームズ・キャメロン 深海への挑戦」の監督の1人であったジョン・ブルーノ。

あらすじ

輸送船シースター号は嵐に遭遇した後、南洋でロシアの衛星探査船を発見する。しかし、その船はロシアの宇宙ステーション「ミール」を通して、宇宙から侵入した電磁波生命体に乗っ取られていた。

U-NEXTで鑑賞。

お話はあらすじの通り、1番イメージが湧いた作品的に言うならば「SF版遊星からの物体X」みたいな作品。

ただ、あちらは同じ宇宙からきたエイリアンでも形容し難い気持ち悪〜い「THE生き物」だったのに対して、今作のバイオ・メカノイドと呼ばれるエイリアンたちは機械型生命体というのが興味深い。

まぁ、細かく言うと電磁波生命体なんだけど、それが今作の舞台である衛星探査船の機器に乗り移り、意志を持って動き回るというもの。序盤で出てくるのはラジコンで動かしているんだろうなぁーって感じの赤いモノアイの割りかし可愛らしいものなんだけど、犠牲となった探査船の乗組員たちの肉体を解体するクレーン型のやつが出てきたり、まるで「ナウシカ」の巨神兵のような肉塊と機械が混ざり合ったような醜悪なロボットみたいなも登場するなどバリエーション豊かでそれだけでテンションが上がりまくる!!

しかも、後半では人間を取り込んでまるでサイボーグみたいな感じになってくるんだけど、機械と人間が絶妙に混ざり合ったメカメカしいフランケンみたいな感じがめちゃくちゃ気持ち悪くて、シースター号の乗組員が小さいやつが顔半分埋め込まれてるやつとかルックがすげぇ。

特に髭剃るとこんな顔なんだ…っていうドナルド・サザーランド(「ハリガン氏の電話」)演じる、シースター号の強欲な船長の変わり果てた姿…。あのドナルド・サザーランドがこんな姿に…っていう驚きと共にかなりインパクト絶大だった。

対する人間側、主人公フォスターを演じるのはジェイミー・リー・カーティス(「ホーンテッド・マンション」)。まだおばさんに入りかけという感じながら、男世帯のシースター号の中でも存在感を発揮している。

また、顔面に独特のタトゥーを彫って演じるヒコ役は名脇役クリフ・カーティス(MEG ザ ・モンスターズ2」)多分、タトゥー然りメカノイドと対峙する時の構え然り、マオリ族設定なのかな?髪形のバンバへ具合もあってワイルドで良かった!!

話運び的には、まさにサバイバルもののテンプレ的に探索中に犠牲者を出しながら脱出する感じなんだけど、上述のメカノイドのルックやメカノイド化した船員や船長のシーンなど一つ一つがインパクトがあるので、あまり退屈せずに観られる。

特に巨神兵メカノイドに追っかけられながら、逃げ惑うシーンなどめちゃくちゃ力入ってて、全然今観てもすげぇってなるくらいシーンとして印象的。

クライマックスの脱出もお手製ミサイルでぶっ飛ぶ!!というかなり大雑把な脱出方法で、助かったと思ったら…の展開なんかもお決まりな感じと思わせて、ちょい変化球でオトすところも小憎い。

総じて、バランスの良い作りで、タイトルにある「VIRUS(ウィルス)=病原菌」の意味とか、意外にメッセージ性も強いし、メカノイド化した人間たちや死屍累々のラストなんかのグログロ具合も合わせて、かなり好みな作品でした。
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