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秋刀魚の味のharumijanoのレビュー・感想・評価

秋刀魚の味(1962年製作の映画)
3.9
路子さんに結婚したらどうだと言って
和夫に自分のことは自分でしなさいと言った後、なんとなく畳んである洗濯物を仕分けて、神妙な面持ちでネクタイをほどくシーンがたまりません。

路子と三浦のくだりは、男どもは本当に鈍感なのか、もしくは流れを優先する為に思っていることを口に出さずにいるのか。
いずれにしても今の物差しでみると納得がいかないような部分も多々あるけど、それを言っても仕方ない。
お父さんのなんとも柔らかな雰囲気が心地よく、この時代の子を想う親の気持ちの表現としてはこれ以上ないのかもしれないと思わされる。
そして最後、孤独な老人は独り座して眠る。

なにより岩下志麻さんが綺麗だなあ、昔から全然変わらないんだな。
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