「秋刀魚の味」に投稿された感想・レビュー

林屋
林屋の感想・レビュー
1日
3.7
家族を中心に据えた人の心模様がしみじみ伝わってきます。東京物語からの2作目ですが、すっかり小津安二郎のファンになってしまいました。
nonco
noncoの感想・レビュー
1日
4.6
今の時代に作られていたら、問題発言と言われそうなセリフがチラホラ。でもそれがまた、お父さんたちの味になっているのにね。

画面の移り変わりや、呼吸のペースがとても穏やかで、見ていて不思議と柔らかく微笑みたくなる映画だった。

お酒を嗜む姿といい、食事よりも会話や自身のタイミングを重視する姿、ブラックユーモアを愉しむ姿、なんとなく、全てが余裕に見えた。今に比べて贅沢だとか、そういう意味ではなくて、人と人との合間にある空気感に余裕がある感じ。

人間の描き方もリアルでよかったな。最後の最後も美しかったし。
お父さん、元気で長生きして欲しいな。せっかく築いた良い家族が、ずっとよい家族のままでいられますように。

秋刀魚のように素朴で、高価な肴ではないけど、多くの人に旬を意識されていて、出始めはから徐々に安くなる感じが、女の人の今期とも重なる部分も勝手に感じつつ。そんなこと関係なしに、このお父さんの雰囲気が秋刀魚っぽいとも思ってみたり。

とにかく音楽もよかったし、素敵な作品だった。
黒ヤギ
黒ヤギの感想・レビュー
3日
2.0
やがて孤独に暮らすことの寂しさを悟る初老の主人公・平山の、娘の結婚を見送るまでの過程の心の機微を描いた作品。

単調な会話とシーン展開、繰り返される同じようなカット割りがなんとも退屈。

あえて起伏とテンションを抑えて日常レベルのドラマ(までもいかない生活の情景)に徹することで、立ち現れてくる人間の真実もあるのだなと思わせる。

人物同士の会話の大半が酒を飲み交わすシーンで構成されており、それを単に表現や技巧の乏しさと捉えてしまうと、なんともつまらない。
しかし、酒を飲んで記憶や言動がおぼつかなくなる、"ひょうたん"というあだ名で呼ばれる中学時代の恩師のキャラの描かれ方を見ると、どうも批判的にあえてそうしたシーンを取り入れているようにも思える。

平山の生き方や周囲の人間との関係をもう少し当時の時代背景と重ねてみることができたなら、作品の理解も深まったのかもしれない。
たば
たばの感想・レビュー
4日
4.1
小津安二郎監督の遺作でありながら圧倒的な完璧主義で構築された傑作。結婚する気のない娘が嫁に出そうか葛藤する笠智衆演じる父親、同窓会での旧友の立場の変化、息子夫婦の日常などそれらの情景が淡々と描かれており、小津調の演習もあって深遠な世界に浸らせてくれる。その中で静かに湧き上がる敗戦への希望や老人の孤独を内包されている。
岩下志麻の凜とした美しさには心惹かれた。
ダース漏ーる
ダース漏ーるの感想・レビュー
6日
4.2
小津安二郎監督の遺作。

だいぶ昔に、主演の岩下志麻さんが地元に撮影に来たらしく家の横の公民館で着替えたりしていた。という話を家族に聞いて検索したらクソババアがでてきやがった。
そして、そのおばさんが主演とは知らずにこの映画をみた。
時間の流れってほんまに恐い。。
横顔がとても綺麗でした。
自分の好きな人はもう結婚が決まっていると父に告げられた時の表情なんかはすごく良かった。

やはり遺作でもしっかりローアングルでした笑 酒飲むシーンなんかローアングルというかもう尻アングル。小津監督も僕と同じでケツフェチなんでしょうか?
まだ小津映画は4つ目やけど完全に小津調にハマってしまってる。ストーリーはどれも単純なモノが多い。
この作品も一見、妻を亡くした父が娘を嫁がせるだけのように見えるが、父の孤独さなども同時に描かれている。これを小津安二郎と笠智衆は本当にうまく表現できていると思います。

タイトルが「秋刀魚の味」なのに全く秋刀魚が出てこない所がおもしろい。ではなぜ、「秋刀魚の味」なのか?
それを踏まえて見てもらいたい。
cappuccino
cappuccinoの感想・レビュー
2017/03/20
-
記録
ハイウェイ
ハイウェイの感想・レビュー
2017/03/20
4.3
この日常の感じ。これでもかと言わんばかりの赤。1つ1つの小物にこだわりを感じて色々探してしまう。独特の笑いのセンスも面白い。様々な形の結婚の価値観、ラストの父の酒に酔うシーンは深く伝わるものが 老けて見直したい。
ひろ
ひろの感想・レビュー
2017/03/20
4.0
監督・小津安二郎、脚本は監督と野田高悟の共同執筆によって製作された1962年の日本映画。小津安二郎監督の遺作でもある。

この映画の翌年の60歳の誕生日に亡くなった小津監督。完璧主義者だった監督らしい最後だと思うが、最後の作品もやはり完璧だ。ずっと描き続けてきた父と娘、娘の結婚などのテーマも盛り込んであり、監督最愛の女優・原節子こそ出演していないけど、小津映画のオールスターと言っていいような顔ぶれ。

赤色が好きな小津監督が好んで使ったドイツの赤が映えるカラーフィルムによって、全体的に赤みがかっていて味がある。特に人間に温もりを感じる。小津作品らしい軽妙な台詞も最後まで変わらない。小津作品の日本語は、いまの時代の日本語にない感動がある。

親は娘を嫁がせるのが務めといった時代だけに、いつも見合い話が持ち上がるが、嫁がせる父親と嫁ぐ娘の心情が伝わってきて切なくなる。団地暮らしの長男や同級会の連中から、時代の雰囲気が伝わってくるのも面白い。無理してゴルフクラブを買おうとするのとかは、今のサラリーマンと変わらなくて笑える。

小津の分身であり、日本の父親像を体現し続けた笠智衆はもちろん父親役。やはりこの人は最高の父親だった。中村伸郎と北竜二の旧友コンビはコミカルで楽しい。長男を演じた佐田啓二も杉村春子や加東大介といった名優も、しっかり自分の個性を出している。

そんな中でも、小津安二郎永遠のヒロインである原節子に代わってヒロインの座を掴んだ岩下志麻は初々しくて目立っていた。小津監督が最後に見出だした才能だけに、その後の活躍は当然の結果だろう。脇役だけど、若々しい岸田今日子も個性的で印象に残った。

60歳という若さで亡くなった小津安二郎監督。これだけ質の高い作品が遺作だというのが、あまりにももったいない。まだまだたくさん名作を作ってもらいたかった。もう亡くなってだいぶ経つから、作品の多くは安く手に入るので、日本映画史に残る名監督の名作を楽しんでもらいたい。
rina6
rina6の感想・レビュー
2017/03/15
3.8
最初に言っておくと、秋刀魚は登場しません。

どこにでもいる家族の日常。
家族がいるのに孤独を感じ生きる、
昭和も今も何も変わらないな。
xxx
xxxの感想・レビュー
2017/03/14
4.1
戦後の日本 どこの家庭にもあったであろう日常。
そして絶対的な孤独がこんなにも愛おしく描かれている作品があるだろか、、、

小津作品 ジャームッシュ、カウリスマキ、ヴェンダースが影響を受けているのも納得。
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