秋刀魚の味の作品情報・感想・評価・動画配信

「秋刀魚の味」に投稿された感想・評価

玲

玲の感想・評価

5.0
小津安二郎映画だけはほんとうに星が五つだけじゃ足りないんだ。。
どうしてここまで完璧以上に奥行きがあるんだろうね。。
杉村春子が出てくるとホッとします。。そして顔だけであの演技、、!
笠智衆の表情がどれをとってもヒトの醍醐味すぎるのです。。
画面からはぜったいに目を離したくないくらいとっても綺麗で決まってる。。映像の芸術。。映像の工芸品。。(?)
最後の最後でポロポロ泣いちゃう。。
あとね女性たちのお洋服がほんとうに可愛い。。襟元真似したい。。どうお仕立てしてるのかしら。。
初・小津映画が遺作でいいのかとか思いつつ。構図にすごいこだわるらしい、ぐらいの予備知識しかなかったけど、言葉のほうが独特、というか正直異様。「なんだ、細君来るのか?」「ああ、来るんだ」「なんだ、来るのかい」「ああ、来るんだ」「今友達と会ってるんだ、後から来るんだ。」ベクトルは違えど、ガンダムの富野節的な、登場人物全員キ○ガイのいかれたセリフ感というか、そんな感じがしてあまりドラマに集中できず、なんか笑いが止まらなかった。結果として、楽しめはしたもののたぶん全然わかってない。最初の煙突とか、町の風景とかはとてもよかった。
s

sの感想・評価

4.0
この時代は、サッポロ瓶が赤星で、お土産にダルマウイスキーを持って帰る。

こんな穏やかで目を見る素敵な親父いるのかい、
荒れたっていい愛娘去った夜も、穏やかで崩さず、酔い覚ましの水を飲んで静かに眠る
笠さん好き
秋刀魚は一切出てこないのに、秋刀魚の味かぁ、なるほどなぁという感じがする
小津のカラー作品を見たくて選んだが、これはカラーでも一連の小津の代表的な白黒映画とあまり変わらない印象。色はかなり抑え気味だしテーマも似ている。要するに娘を嫁にやるやもめ笠智衆の話、という訳で笠智衆だからこそ、このお父さんの寂しさが身に沁みる。他の俳優だったらここまで胸が詰まるのかどうか。

親の縁故でいい会社に就職、25歳までにこれも親の見つけてきたお見合いでいい条件の相手と結婚、寿退社して専業主婦に、というのが比較的良家の子女の定番コースだった時代も今は昔。一家の家事の担い手であるために娘の婚期が遅れるというケースは考えにくいが、例え家事はお手のものだとしても、やもめの笠智衆父を置いて嫁ぐ娘は万感胸に迫ること必至。特にこの時代、嫁ぐ=完全に他家の人間になることだし。
 
だけど、そもそも笠智衆が核家族化した大都会で会社員をやっていること自体が不似合いで悲哀を感じさせるのかも。笠智衆は田舎で日々農作業かなんかに勤しんでて、子供たちは都会で暮らし、奥さんに先立たれたとしても、親戚や隣近所の人が何くれとなく世話を焼いてくれるような長閑でおせっかいな農村コミュニティにいる方が似合ってそうだし、寂しくなさそう。逆に言えば、そんな人が役者をやっているからこその笠智衆の価値なのかもしれないな、なんて。

生意気が取り柄というイメージの岩下志麻は、ここでは意外にフツーの従順な良家の子女、強気なヨメ岡田茉莉子の前に完全に霞んでいた。

それにしても、東野英治郎の娘が杉村春子というのはないわー。妹くらいが限界でしょ。調べたら2つしか違わないんですけど!

登場する駅は東急池上線の石川台駅。まだ周囲が建て込んでなくて見晴らしがよさそう。
sghryt

sghrytの感想・評価

4.0
老愁。どこまで生きても孤独は拭えない。飲み屋で居合わせた若者から「艦長殿でありますか!」と声をかけられるシーンに衝撃。
こうじゃない!こう‼︎


https://youtu.be/YKvx2Ip2Qvk
酒席での小芝居が楽しいのなんの。姿勢の反復→階段→残置物のインサートから感じ入る苦味も筆舌に尽くし難いほど素晴らしい。
タイトルが秀逸だなぁ。"秋刀魚の味"というだけで浮かぶ感情、情景がある。
英語のタイトルは"An Autumn Afternoon "だったから、これはきっと日本人ならではの感覚なんだなぁ。
ちびりちびり飲みながらあっという間に1本空いちゃいました。アテに最高の映画。
ms

msの感想・評価

4.5
昔の日本人は、礼儀正しくて品があったのだなあ、と思ってたら、小津映画には悪人が出ないという批判があることを知った。小津本人も現実世界とは違う。こうなって欲しいと思って創ってる…という趣旨を言っていて、腑に落ちた。中井貴一のお父さん二枚目。岩下志麻は若い頃から、こんな感じなんだ。笠智衆のちょいと慌てたよ…って言うシーン好き。
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