秋刀魚の味の作品情報・感想・評価

「秋刀魚の味」に投稿された感想・評価

nagashing

nagashingの感想・評価

4.0
『東京暮色』でも顕著だったが、陰鬱なシーンでも斎藤高順ののんきな音楽をとめない姿勢に人生への透徹としたまなざしを感じる。それは、日本社会と人間関係と核家族の無常性にたいする、諦観にかぎりなく近い肯えであり、喜ぶべきはずの娘の結婚がさびしさとセットで訪れる親心の複雑さとも通底している。
その気持ちを共有できるただひとりの存在、亡き妻の幻影をもとめて訪うバーで、笠智衆の見せる表情が、小津映画としては異例なほど感情的で、思わずうろたえてしまった。父の意外な一面を不意にかいま見てしまった感じ。
もちろん、式への出発前と帰宅後の鏡の反復なども胸にくるのだが、ワンカットのすばらしさに関しては、ほんとうにそこに美しさを感じてるのか、たんに小津のこだわりが伝染してるだけなのか。もうおれにはよくわからん。
小津調。
カラフルなものが素晴らしい。
配置もGood!
KazuPSG

KazuPSGの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

東京物語に続き、2作目の小津監督の作品。

小津さんは、さりげない日常を本当に美しく描きますね。観てて心地良い作品でした。笠智衆のナチュラルさが凄く生かされてます! 聞くところによると、笠智衆は演技の出来ない俳優だそうですね!それが小津作品や山田洋次の『男はつらいよ』で発揮されてます。

友人に勧められ、娘を嫁に出す事にした主人公ですが、徐々に寂しさが現れていき、結婚後には1人で死んだ妻に似た女将のいるバーで飲んで、1人酔っ払い、家に帰ってきて、最後寂しそうにお水を飲むシーンはすごく美しいシーンでした。
cian

cianの感想・評価

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面白かったぁー!うわー面白かった!!!小津安二郎もっと見ましょう
小津監督の遺作

相変わらずの笠さんの安定感

今作で印象的だったのは同級の男三人で酒呑みながらあーだこーだと語りあうところ
学生時代の友達が集まるとこの下らない会話で盛り上がるところは

自分に身に覚えもあるし、なおかついくつになってもああやって続いていくんだろうなと

時代が違えど、人の営みがそうそう変わらないんだなと
父娘の関係含めね


と思いつつも

この時代の作品には他の作品もあるけど
戦時中の話が登場人物の人生として当たり前に出て来たり

あと店員への声のかけ方の偉そうな感じこそ普通な感じが
今の時代と違うかなと思うところも

ただそれだけ人々の日常を描いていて、息づいている、暮らしや人生をよく描けているってことだと思う


自分には子どもが出来ることはないと思うけど、それこそ子どもがいて、送り出してって人生送った時に見れば

よりしみて観れる作品だと思う
ぬ

ぬの感想・評価

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この映画の情緒がわかるなんてあなた、やっぱりわたしあなたのことがすきです。

あと、笠智衆がすばらしかった。
maomitsui

maomitsuiの感想・評価

3.5
話の筋だけを辿ると「晩春」とここまで同じなのかと驚き。反復に次ぐ反復。おもしろい。ひょうたんはなぜラーメン屋になったのだろう?
ベストムービー設定用投稿

ハリウッドなら全てカットされるはずのシーンだけを繋ぎ合わせたなーんもない映画なのに、映画好きが二人揃うと小津が好きだの嫌いだのわからんだの、あーだのこーだのそーだのと、いつの間にか佐田啓二と岡田茉莉子になってしまうのであった。「いいなあこのクラブ、欲しいなあ」(あっもちろんうろ覚えです、すいません)でもうろ覚えでなんとかなってしまう小津マジック笑笑
かく語る私は自称大好き派❤
娘の原節子があ…あれっ岩下志麻だっけ??
泣ける。泣ける。泣ける。
これを若い頃に見ていたらまた違った思いがあるのだろうけど、、
結婚式終わってからの旧友の三人のシーンからラストまで。

私が嫁いで25年経ってから、父が私に、、
あんな遠いところにいっちゃって、寂しくて仕方がなかったと。その思いを聞いたとき、泣けて仕方がなかった。
女のコはつまんないなぁ
ですね
現代にみると、時代性を感じる雰囲気と娘を嫁がせる哀愁があいまって何とも言えないあと味が残るような。
公開当時とはまた違った楽しみ方をさせてもらっているのだろうなと思います。
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