夜空のパンケーキ

秋刀魚の味の夜空のパンケーキのレビュー・感想・評価

秋刀魚の味(1962年製作の映画)
4.7
小津安二郎監督の遺作。
もし小津監督が現代に生きていたら、この日本をどのように描くだろうか?
彼が描いてきたのは日常生活の不変的な感情。
だから今の世も変わらない視線で描くのだろうなぁ。

今回は娘を嫁に出す父親の悲哀を小津テイスト満載で表現しています。
目線より下から撮影する手法や派手な音楽で飾らない演出はさすがの一言。
嫁に出した日にバーにやってきた笠智衆演じる父親。バーのママとの会話。
「今日はどこからのお帰り?お葬式かしら?」
「そのようなものだよ」
そのポソッと言い方が笠智衆らしくて胸を締め付ける。
遠くの身内より近くの他人を描いた名作『東京物語』に劣らない名作だった。

僕の推測ですが、息子の嫁のセリフで「ダメよダメダメ」ってあるんですが、エレキテル連合ってこれを真似たんかな??