昔見たはずだが、安藤昇が医者の役をやっていたことすら覚えてなかった。
見直すと、やくざを通して差別撤廃と世界平和を謳う意欲作だった。
怒涛の説明台詞には辟易するが、戦後マーケットという限定空間の画作りは見応えあり。
日本人への憎悪で悪逆を尽くす三国人・内田良平(眉なし)、武闘派インテリ学生・伊丹十三など印象的な人物が多いが、猛獣そのもののような菅原文太が出色。
一切の理性も知性もなく、日本人への怒りのまま行動する。
東映移籍初期にやってたような正義侠客より、演技は未熟でもこっちのが菅原文太には合ってる。