このレビューはネタバレを含みます
「愛の讃歌を歌っている女性」という情報のみで鑑賞。 壮絶すぎる人生。人が人生のうちに一度しか経験しないことをピアフは10も20も経験していた。
幼少期から娼婦の女達に可愛がられながらも、彼女達が酷い目に遭わされる姿を隣で見ていた時期、目が見えなくなってしまってよかったのかもしれない。その分耳から入る声や音の情報は大きかったと思う。
1920年代なんてついこの前なのに、フランスの街並みも時代も人もこんな時代があったのかと思わせる、汚さと美しさ。
度重なる交通事故、モルヒネ中毒、夢にまでみる愛する人の死。
140分に詰め込むのは難しいところをよく時系列を工夫しながら描かれていました。
主演のマリオン・コティヤールの演技が素晴らしく、ピアフがスクリーンに存在してるようで目が離せませんでした。私的に、鉄の女を演じた時のメリル・ストリープ以来の同一人物による素晴らしい生涯演技でした。
厳しい現実の描写とたまに現れる、ピアフのみた、夢・神様・妄想がほどよく、幻想的で素敵でした。