りょーこ

どん底のりょーこのレビュー・感想・評価

どん底(1957年製作の映画)
4.5
1957年公開
モノクロ黒澤明監督作品
ほぼワンシチュエーションの人間ドラマ

ゴーリキー著作同名戯曲の映画化だそう。

江戸時代、オンボロ長屋でどん底生活をしている人間達を、長回しでじっくり描いています。



泥棒(三船敏郎)
アル中の役者
元殿様
鋳掛屋(東野英治郎)と死にかけ女房
夜鷹の女
大家とその妻、妻の妹
等々

そこへ、お遍路途中の嘉平がやって来る。

達観した仙人のような嘉平は、すっとぼけた様でほんわかと、長屋を包み込んでいき……



ちぇっ
せっかくの踊り、ぶち壊しやがった
ばか野郎

どん底人生でも軽口叩き、いつかくたばるその日まで、歌って踊って騒いで飲んで…

嘉平役、左卜全の飄々としたキャラクタが楽しい♪
話し相手をのらりくらりと優しく諭す。

そんな嘉平と住人達との会話にニヤリ。

♪テレツクツクツク テレツクツ♪
明日をも知れぬ我が身でも、歌い踊って楽しもう!

まさにどん底の生活だけれど、決して暗くは無い雰囲気が良かったなぁ~

が、オチには唖然……
これまた衝撃作でした☆
りょーこ

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