いかに戦争が無意味で愚かな行為か…。
ベトナム戦争を背景に一人の女性の過酷な半生をスクリーンに映し出す監督の力量は、この戦争を実際に経験した者だけが描けたパワーを持つ、そう感じました。
いままでのストーン監督の作品でも感じましたが、本当に訴えたいことの熱量が凄い。劇場で観た時は技術面ばかり目がいってしまいましたが改めて見直すと、この監督ならではのメッセージは今の私にはけっこう響きました。
圧倒的な映像美とエモーショナルな音楽はさすが!ジョーンズさんがリーさんに吐露するシーンは観ているこちらまで「ほんとに辛かったろうなあ」と感じました。やはり素晴らしい役者さんなんだと改めて気づかされました。
救いたい、助けたい、しかしその思いは相手には却って重く辛く感じてしまうものなんですよね。
地味ではありますが、見逃すには惜しい作品。