マリちゃん

ハネムーン・キラーズのマリちゃんのレビュー・感想・評価

ハネムーン・キラーズ(1970年製作の映画)
4.5
結婚詐欺師が事実上の妻という爆弾を携えながら「巡業」する犯罪喜劇。
黒電話で男が「絞め殺してもいい!」と叫ぶのは、『見知らぬ乗客』の電話ボックスで電車の騒音に思わず叫んでしまうガイと同じシチュエーション。後半のひざまずく老女のクロースアップといい、この監督の観てきた映画が垣間見える。長編処女作(作曲家レナード・カッスルの唯一の監督作)ということもあって、影響が素直に出ている。
演出の上手さと、結果として作品に宿る映画美は、実は比例関係にないことを示している1本。