映画ケーン

銀河鉄道の夜の映画ケーンのレビュー・感想・評価

銀河鉄道の夜(1985年製作の映画)
3.8
子供が子供に勧める映画じゃなくて、大人が子供に勧める映画って感じ(特に親が)。
面白くはない。

『ジェイコブス・ラダー』みたいに、あの猫世界は、あの世とこの世の狭間なんじゃないか。宙ぶらりんな怖さはその為で。冒頭の空を飛ぶカットや泡の演出も。
実は2人とも河に溺れて(あるいはタイタニック号で沈没して)意識不明で、カンパネルラだけが天国に行って、ジョバンニはそのまま留まっている。

ただ、話の筋自体は弱い。『ジェイコブス・ラダー』は「実はここは狭間の世界で…」展開以外に、帰還兵が悪夢を見て謎の人達に追われる、それを突き止めようとする、ってプロットがあってホラーとかミステリーとしても見れたけど、今作にそれはない。
小説で成り立つプロットでも映画やアニメでは成り立たない。だから面白くはない。

あと、象徴に逃げ過ぎな気もする。

まぁ、当時としては「子供向け」なアニメ業界に「大人向け」のものを投入した偉業はあるけど。
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