2022/11/12
監督 今村昌平
田中好子
北村和夫
市原悦子
"死ぬために、生きているのではありません"
広島を舞台に、原爆投下後の黒い雨を浴びた主人公の女性が言われなき差別に苦悩し、傷つきながらも懸命に生きる姿と、彼女を支えようとする叔父夫婦を描くドラマ。
今村昌平監督でもう一本。
月並みな言葉しか出てこないが、心に重くのしかかるような作品だった。
モノクロ映像で描かれる原爆の凄まじさは衝撃的でした。
登場人物は其々懸命に生きようとしながら、戦争のトラウマや被爆の二次被害により、哀しい結末を迎えていく姿に辛さを感じてしまった。
美しさと儚さを併せ持った田中好子の演技が素晴らしい作品、戦争の悲惨さ、無意味さを描いた、個人的に「シンドラーのリスト」と並ぶくらい心にきた記憶の作品です。
鑑賞会1990年 VHSにて