何もない、そこで只、たそがれる。
めがねをかけた5人の登場人物。
島の中で暮らす5人、でもリアリティはなくて小説の中のキャラクターがそのまま出てきたような異様さがある。
それは言動だったり、大きな喜怒哀楽がなかったり、ある種機械的な部分が人間の中から漏れ出ているからだと思う。
「この映画を観て、こんな世界あるわけ無いやん。」と現実主義な見方が出来ないのはここがキーポイントだと思う。
撮り方も定点やドリー/トラックをゆっくり行うことが多く、島の自然とそこに流れる時間の遅さが表現されている。
音楽もヤバい。ピアノヤバい。頭に残る。メルシー体操。
その異次元さにずっと魅せられ続けた映画でした。梅はその日の難逃れ。